ただれた血

使い捨てのわたしでいいから
使い捨てのわたしがいいから
 使って
 使って
 使って
壊し尽くして飽きたら捨てて

わたしから染みる饐えた涙に
あなたのナミダを強請る涙に
 浸かって
 浸かって
 浸かって
乾涸びさせて飽きたら捨てて

そんな優しい指で触れないで
こんな疚しい首に触れないで

床に煙草の灰が
積もって行くように
首にただれた血が
詰まって逝くように

使い捨てのわたしでいいから
使い捨てのわたしがいいから
 使って
 使って
 使って
どこか遠い世界に打ち捨てて

あなたがきっと
明日には忘れたことを
わたしはきっと
死ぬまで忘れられない