短歌 2026.06

君だけに伝えたいのに
君だけがいないところで呟いてみる

三年にわたり日常生活に支障をきたすほど好きである

悲しみは当て布をして泣き濡れた指で優しくしみ抜きします

さみしいね
君が隣にいなくてもなんだかんだで生きちゃえるんだ

ぬくもりを思いだすんだ
触れあったことは一度もないはずなのに

「ほんとうは好きなんでしょう?」
 何回も言いたかったな
 言えなかったな

吐いちゃうと知ってて飲んだ
死んじゃうと知っててみんな生きてるんだし

空白を埋めようとしただけなのに
君の言葉が消えてしまった

可も不可もない一日を包んでいるあの空だって本日限り

あなたとはちゃんとさよならしたわけじゃないから
いつかまた会えるかな

寂しいと言えばよかった
もう二度と言葉を交わすことがないなら

この人をただわたくしの独断と偏見により愛しています

まだなにもやらかしてないうちに
もう言い訳ばかり考えている

まだわたし生きているから
まだわたしここにいるから
はやく見つけて

花屋から手ぶらのままで出た君は道端にいたわたしを摘んだ

すっぽりと抱いて体を揺らしたら
わたしは君の揺籠になる

身体中すみずみまでを投げうって
君の枕にしてほしかった