パラノイア
騙りあう夜もあった
独りは寂しいと泣きながら
交わすくちづけで
体温を与えることよりも
奪うことばかりを考えた
パラノイアは
音を立てて崩れてゆく
いくら抱きしめても
輪郭は滲まなかった
水彩絵の具に憧れながら
乾いたインクが
ぱらぱらと剥がれる
好きだと言うことよりも
言わせることばかりを考えた
散らばるパラノイアを
踏みつけて
夜が明けたら さよなら
騙りあう夜もあった
独りは寂しいと泣きながら
交わすくちづけで
体温を与えることよりも
奪うことばかりを考えた
パラノイアは
音を立てて崩れてゆく
いくら抱きしめても
輪郭は滲まなかった
水彩絵の具に憧れながら
乾いたインクが
ぱらぱらと剥がれる
好きだと言うことよりも
言わせることばかりを考えた
散らばるパラノイアを
踏みつけて
夜が明けたら さよなら