ハッピーエンドに用はない

お膳立てされた
ハッピーエンドに用はない
僕の物語は
まだ終わらせたくない

インクが乾いても
ペンを走らせつづけた
目に見えない文字で
悪夢をひたすら連ねる

夢は
いつか醒めるはずで
そうすればこの世界はもっと
美しく見えるはずで
お膳立てされた
ハッピーエンドに用はない

もしも僕が
とっくに永眠をはじめていて
この世界が
二度と醒めない悪夢だったとしても

ハッピーエンドなんて
迎えてやるつもりはない