人生の半分を疑いはじめました

病気・障害

 ここでいったん、どうもみなさま、藤野ゆくえ@SrwNks)です。わたしは内科で見てもらえない病気の主なので、もう15年以上は精神科に通っているのですが、少し前に転院しました。

 というのも、実は数年前から市販薬のオーバードーズをするようになってしまっていたのですが、それがどんどん悪化して、いよいよ(主に金銭面で)ヤバくなって、これはもう主治医に打ち明けるしかないとハラをくくり、打ち明けたのですが……、

「我慢するしかないよね」

と言われてしまいまして、「それができたら悩んでない!」と叫びたくなるのをこらえつつ、なんとかやめなくちゃ、と頑張っていましたが、まあそんな簡単にやめられるものではありません。

 結局その後も何度か「どうしてもオーバードーズがやめられません」と訴えつつ通院していましたが、あるとき「もうそれは依存症になってる。ウチでは対応できないから、転院してください。紹介状は書きますから」と言われました。

 家に帰って転院先のクリニックに電話をかけて初診の予約を取りました。2ヶ月待ち。
 今は新患を受けつけていない精神科もけっこう多いようなので、初診の予約が取れただけでもラッキーではあったのかもしれません。でもまあ、ちょっと思っちゃいましたよね。たとえば、交通事故に遭って血まみれの患者に、「2ヶ月待ってください」とか言わないよね……、って。

 2ヶ月の間はそれまで通っていた病院に通いつつ、オーバードーズはなんとかせめて頻度と量を少しでも減らそうと頑張りつつ(そして実際に多少は減らせた……、のに、そのあとぶり返した)、就労以降支援事業所に週5で通いつつ。

 やっとやって来た初診の日。新しく主治医になった先生は、わたしが診察室に入ってすぐに言いました。

「あなたはうつ病じゃないと思う」

 曰く、処方されている薬が多すぎるし、ここまでしても寛解しないのはちょっと考えられない、というような。疲れ果ててうつ状態にはなっていたのかもしれない、それで高校時代に不登校になったのかもしれない、けれどおそらくうつ病ではない、とのことでした。

 ちなみに……。

 脳みそぐちゃぐちゃ、って。もうちょっと他に表現ないんかい。正直おもしろいなって思っちゃった。
(ちなみに「せっかくの」というのは、中学生時代に勉強しまくっていて進学校で学年一位になった話しの流れを汲んでいるのだと思われます)

 さて「あなたはうつ病じゃないと思う」と言われた、その場でのわたしのリアクションは「あぁ、そっか」でした。
 ずっと疑っていたんです、「わたしはほんとうにうつ病なのだろうか」と。なにせうつ病になったきっかけにまったく心当たりがないし、15年以上も抗うつ剤を片っ端から試して飲みつづけて来たのに、寛解しない。
 わたしのこの死にたさはうつ病の症状によるものではなく、もはや生まれついての性質であって、だから治らないんだ……、なんてよく思っていました。

 そういう意味では納得できたわけです。そりゃあ、うつ病じゃないんだから抗うつ剤も効きませんわな、と。

 けれど少し日が経ってから、なんだか足許ががらがら崩れていくような、階段を昇っている、毎日少しずつ落ちていくような、そんな感覚に襲われるようになりました。
 病名に縋ってはいけない、病気をアイデンティティにしてはいけない、ずっとそう思っていたし、だから縋らないようにアイデンティティにしないようにしているつもりだった、けれどわたしはうつ病との付きあいが長くなるにつれて、自分の一部どころかほとんどすべてが「うつ病」というものであるような、そんな気持ちになってしまっていたのかな……、なんて思ったりもします。

 だから、まるで人生の半分を否定されたような、そんな気持ちになってしまった。

 

 ……という下書きを見つけたので放流しておきます。

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