天の川で入水した
星のなきがらが
ひとつ
ふわふわと流れてきました
身元のわからない
その星のなきがらは
天の川の下流で
何日も放っておかれました
誰もわたしを探したりしない
誰もわたしを思いださない
せっかく心中したのに
ふたつのなきがらは
離れ離れになりました
誰もわたしを探したりしない
誰もわたしを思いださない
お互いのたったひとつの
かけがえのない星を
お互いにころしてしまったから
天の川で今日も
入水心中した星のなきがらが
ふわふわと流れていきます
ニンゲンはそれを見て
「綺麗だね」って
ほざきました