短歌 2026.04 – 05

しあわせになりたいだけだ
そんなこといまさらきづきたくなかったな

「君たちは僕らの国を壊すので殺してもよいこととしました」

次の冬まで傍にいてくれますか
あなたの首の外側を編む

陽のあたる場所にわたしを置かないで
花が咲く
って仮定しないで

あのひとに愛されてたかどうかとか知らないままで
生きてゆきたい

必要のないものなんて捨てましょう
どうしてそれを「退化」と呼ぶの

チューニング少し狂っているほうがわたしの耳に優しいらしい

ふたりして夜空の底を見上げては
見えない星も線で繋いだ

大切なものをなくした気がしたの
それがなにかは知らないけれど

もうなにもいらないくらい幸せになっちゃったのは君のせいだよ

取りあった椅子が
とっくに壊れても
まだ争いをやめられないの?

ハーモニー
入れないから遠くから聴いているだけ
それもダメなの?

懸命に泣くのは生きている証
きみにも赤子のときがあったよ

傍にいるきみがこれから幸せになっていくのを見ていたいんだ

痛いのは生きているから
痛いのは許せないほど愛していたから

傍にいて、雨がやむまで。
喋っても、言葉がみんな溶けてゆきそう。

救われてしまっただけだ
気紛れに優しい君を神様にして

まっすぐにただ君だけにそそいできた
痛いくらいの愛を
返して